読書
今週のお題「最近読んでるもの」 最近読んで良かった本はこれ。 川口由一、辻信一『自然農という生きかた』 (ゆっくり堂。23年9月) タイトルの通り、農業を営んでいる川口由一さんのお話を、辻信一さん(アクティビストであり文化人類学者)が聞くとい…
『食べもの通信』という月刊誌がある(食べもの通信社発行,合同出版発売)。その2023年2月号に載っていた記事,平賀緑さんインタビュー 「食料不安 解決は地域に根ざすつながりから」 を読んだ。 そこに見つけた文を紹介したい。(平賀緑さんは,京都…
前回、大阪の小さな書店、隆祥館書店の二村さんという書店主の紹介記事について書いた。 kwsk.hatenablog.jp その記事には、こんな、小さな書店の抱える問題についての記述もあったのである。 「ランク配本という制度があります。本は取次という卸会社から各…
本日の『東京新聞』朝刊の「あの人に迫る」に、大阪の書店主が登場していた。わたしは仕事が本に関係する者なので、これは読まなくてはと思い、読んだところ、なかなかよかった。わたしにとってかなり感動的な内容であった。 記事のタイトルはこうである。「…
わたしが最近読んで、とても良かったと思った本があるので、その紹介をしたい。 『命の意味 命のしるし』上橋菜穂子・齊藤慶輔著、講談社、2017年1月。 この本は、「野のものは、野に帰してやりたい」という言葉の意味を、それを物語という方法で考えてきて…
最近、知人に教えられて、ベンジャミン・ホフ『タオのプーさん』(平河出版社、1989年2月)を読みはじめた。 どういう本かというと、カバー袖にはこう書かれている。 「タオってなんだろ? くまのプーさんと仲間の動物たちが登場し、 著者といっしょに…
わたしは、きょうは、最近読んだ本の紹介をしようと思う。その本とは、これである。「イワサキ・ライブラリー」という子ども向けのシリーズの1冊である。漢字にはルビが付いている。 『人はクマと友だちになれるか?』 太田京子、岩崎書店、2004年7月。 「…
わたしは最近、梨木香歩の『ほんとうのリーダーのみつけかた』を読んだ。 梨木香歩さんの本を読むのははじめてである。よく知られている本はきっと『西の魔女が死んだ』ではないかと思うのだが、わたしは読んだことがない。 さて、この本のカバーの袖には、…
「出版 3 社が丸紅と新会社設立に向け協議を開始 」というニュースを、わたしは、下記のブログで知った。出版3社というのは、講談社と、集英社と、小学館で、大手総合商社・丸紅と、出版流通における新会社を2021 年内の設立に向けて協議を開始したというこ…
タイトルは「街場のメディア論」です。「街場」というのは多分「大衆の目から見た」というような意味だと思います。「メディア」は、情報伝達手段というか、まあ新聞、テレビ、雑誌、それにインターネットも入るのでしょうね、そういったものをイメージすれ…
本の後ろ表紙に載っている宣伝文句はこうです。 「キューバ革命からペルー大使館人質事件まで、政情不安と経済難にあえぐ中南米の国々。しかしその一方で、ステップを踏んで人々は歌う。彼らにとっての歌とは癒しなのか、それとも武器なのか。メキシコ、キュ…
いやー、ラテンっていいですね。とっても楽しく読めました。 女ひとり旅の私的エッセイなはずなのに、秀逸なラテンアメリカ案内になっています。なんて言うとちょっと褒めすぎかもしれないが、ラテンアメリカ人気質とラテンアメリカの料理のことを知りたい方…
人間は「水」がないと生きていけないです。それから、「土」(大地)と「緑」も。 この3つは常にいっしょにしか存在できません。 なぜなら、水がないところには緑はもちろんありませんし、土も存在できません、そこにあるのは、岩か砂です。 では、緑がない…
『大澤真幸THINKING「0」5号』を読みはじめる5号の特集は「脳はひとつの〈社会〉である」。対談の相手は,脳科学者の茂木健一郎。まだ対談の途中を読んでいるところだけれど,すでにとても面白い。「脳のなかの他者」の話が,こわいけれどそうかもしれない…
平本紀久雄『イワシの自然誌ー「海の米」の生存戦略』(中公新書、1996年7月) 煮干しの原料となるカタクチイワシのことを調べたくて買い求めて読んだ。話のメインはマイワシであったが、求めていた片口イワシのこともちゃんと出ていたのでよかった。 実は、著…
橋本淳司『67億人の水――「争奪」から「持続可能」へ』 (日本経済新聞出版社,2010.5)を読んだ。 一読後の感想は、「ほー、水ってそんなに地球的規模では大きな問題になっていたのか」というおどろきでした。これは多分わたしだけでなく、日本に暮らしてい…
漫画『テルマエ・ロマエ』1巻(ヤマザキマリ著,2009.12.8,エンターブレイン)を読んだ。 漫画はめったに読まないのですが,ローマ時代ローマから温泉好きな男が,現在の日本の銭湯にタイムスリップしてやってくる,という話の設定に,どんな展開の漫画な…
まだ途中なのですが,大変面白く,興味深く読んでいるところです。 『暮しの手帖』が生まれたのは,当時25歳の大橋鎮子(しずこ)さんが,花森安治さんに,こんなふうに話しかけたことが始まりだということです。やはり,なかなかしっかりした人だったんです…
タラ・ハント著,村井章子訳『ツイッターノミクス』(文藝春秋,2010年3月,本体1571円)を読んだ。 タイトルを見て,この本を手に取ったときは,「twitter」のことが書いてある本だろうと思っていたのだが,実際に読んでみると,だいぶ違っていた。もちろん…
ぼくは,糸井さんのweb「ほぼ日刊イトイ新聞」の熱心な読者ではない。が,「ほぼ日刊イトイ新聞」は大好きです。「ほぼ日手帳」も2冊使いました(つまり,2年間弱使っていたということ)。今は,iPhoneでスケジュール管理や住所録を活用しているので,ほぼ…
書名の「イカの哲学」ってなんだろう? と思って手にとってみたのですが,この書名からは中身を想像できず,読むべきかどうか一瞬悩みました。 が,そういえば最近『プルーストとイカ』という本も出ていたよな,と思い,「イカ」にひかれて買ってみました。…
副題に「25歳女性起業家の号泣戦記」とあるとおり,25歳で自分で会社を立ち上げた女性の自叙伝である。(2007年9月,講談社) ただそれだけならば,たぶんわたしはこの本を手にすることはなかったと思う。手にしたのは,その起業したという会社がバングラデ…
私自身が編集者ですから,このようなタイトルの本はやはり気になってしまいます。
ケータイで読みました。大変面白くて良かったのですが、出てくる料理を作りたいと思っても、後で見直すのはちょっと面倒な気がします。
岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書、2007年8月、735円) 私はこの本を手にするまで、著者の岡田斗司夫という人を知らなかったのですが、会社の同僚などに聞いてみると、みんな知っていました。けっこう有名な人なのですね。 著者紹介による…
西成活裕『渋滞学』(新潮選書、2006年9月20日、1260円)を読みました。「渋滞学」って何だろう、「渋滞」をどう研究するというのだろうか、というのが、この書名を見てまず思ったことです。 この本の裏表紙の文章によると、「人混み、車、アリ、インターネ…
青山潤『アフリカにょろり旅』(講談社、2007年2月10日、1680円)を読みました。うなぎが日本の川から海へ還って太平洋の真ん中あたりで産卵しているらしいが、その産卵の場所を日本の研究者がつきとめた、というニュースを、何年か前に新聞か何かで読んだ記…
福岡伸一『生物と無生物の間』(講談社現代新書,2007年5月)を読みました。 長い間,わたしは「生きているもの,命を持っているもの」と「生きていないもの,生物でないもの」とは,そんなに考え込まなくても自明な区別だと思っていました。動物とそう…
『HB』という雑誌が創刊されていたので,読んでみました。古本関係のメールマガジンに「新しい雑誌『HB』が出る。創刊号では高田馬場を特集している」と書かれているのを読んで,古本関係の雑誌なのかなあ,それにしても「HB]というのはどういう意味なんだろ…
本日読み終わりました。副題は「ヒトはなぜ苦いものが好きになったか」です(中公新書,2004年11月)。 わたしは日本酒が好きなものですから,日本酒を評価というか,一緒に飲んでいる人同士で感想を言い合ったり人にすすめたりするとき,飲んだ日本酒…