だいたいは日々のなんでもないお話

日々の記録というか、忘備録。本が好きです。

タラ・ハント『ツイッターノミクス』を読む。

タラ・ハント著,村井章子訳『ツイッターノミクス』(文藝春秋,2010年3月,本体1571円)を読んだ。
タイトルを見て,この本を手に取ったときは,「twitter」のことが書いてある本だろうと思っていたのだが,実際に読んでみると,だいぶ違っていた。

もちろん,twitterの話は出てくるのだが,全体の印象は,「生き方読本」のような印象であった。
ウエッブを使って仕事やいろんなことをするときにはどうしたらいいのか,というような話しが中心なので,パソコンの扱い方やtwitterの使い方ではなく,twitterやホームページ,ブログ,あるいはメールなどのウエッブ上のさまざまな道具を使うに当たっての心構えを説いた本なのだ。

だから,最初に手に取ったときの期待からすると,「あれっ,そうか,twitterをどう使えというようなことを教えてくれる本ではないのか」という期待はずれの感はあったのだが,しかし,面白く全部を読めてしまった。「そうか,道具はちがっても,結局,心のもちようは変わることなく,やはり何事にも誠実に取り組まなければいけないということなんだな」というのが本書を読み終えての感想である。

最初の期待はずれ感にもかかわらず,私が最後まで興味深く読めたのは,本書には,アメリカでいま進行している最新のウエッブ状況がかなり詳しく細かく具体的に書かれていたからだと思う。「へー,ほうほう,そうなのか。そんなふうにウエッブを使っているのか〜。やっぱりそうか!」という感じですらすらと読み進んだのだ。
ウエッブにはまだまだ人間が使いこなせていない未来がある,と感じた。これから日本は,世界は一体どうなっていくんだろう? とっても楽しみだ。ぜひとも行く末をもっとみていたい。と思わせてくれた,素晴らしい本だ。

以上が私の感想なのだが,これでは具体的にどんなことが書かれている本なのかちょっとわかりにくいと思うので,下記に各章のタイトルを書き出しておくことにする。

第1章 ウッフィーって何?
第2章 Twitterはテレビ広告よりも時には効く
第3章 デルは,商品に対する不満も公開した
第4章 ウエッブ上で顧客を増やす八つの秘訣
第5章 ただ一人の顧客を想定する
第6章 ウエッブ2・0,各種メディアをいかにつかいこなすか
第7章 ウォルマートの失敗に学ぶ
第8章 アップルはなぜ人をわくわくさせるのか
第9章 無秩序をあえて歓迎する
第10章 社会貢献そのものを事業目的にする
第11章 ツイッターノミクスのルール
解説 日本のツイッターノミクス(津田大介