考えてみたら、新型コロナの世の中になってからというもの、わたしは、自宅勤務が導入されたということもあって、会社に行く日数がすごく減った。ということは必然的に、お昼の外食も激減しているわけである。
回数が減ったらどういう事になったかというと、行く店が限られるようになったのであった。コロナ禍以前は、連日同じ店に食べに行くというのは飽きてしまうので、両手に余るくらいのお店に通っていたのだが、コロナで、外食の回数が半分以下になってしまったので、そんなにいろいろな店に行くことがなくとも、同じ店に連日行くということにはならなくなってしまったのだ。なので、なんだか気がついてみると、片手で余るほどの店にしか行かなくなっていた。
しかもである。なんとなく、さっさと目当てのお店に行って食事を終えたら、ほとんどどこにもよらず、本屋さんにも寄ることなく、会社に戻っていることが多いのだ。これはなんだかまずいのではないだろうかと、わたしはいまごろ、そう、コロナが始まって1年以上になってようやく思い至ったのである。と言ってもじつを言うと、何がまずいのかはまだよくわかってはいないのだが、なんだか多様性に欠ける方向に行っている気がするからなのかな。
というわけで、本日はふと思い立って、お昼に会社を出ても真っ直ぐにいつもの食堂に行くのではなく、ちょっとフラフラと散歩をした。ちょうど桜も咲いていることだし、花見がてらフラフラしていると、いつも閉まっているお店が開いていることに気がついた。いつも閉まっているというのは、正確に言うと、「お昼の時間には閉まっていて、夜だけ営業している」ということだ。すごく小さい店で夜しかやっていなかったので、これまでにも数えるくらいしかはいったことがない店だった。
え〜っ、なんでこんな時刻に営業しているの? と不思議に思ったのだが、そうか、これはきっとコロナだからだと気がついた。夜の営業ができなくなったので、代わりに昼間に営業することにしたに違いない。いつからそうなったんだろう? きっともうかなり前からだよな。昼に散歩しないもんだから、こういう事も知らないままになってしまったんだと、強く反省した。
これからは、コロナに負けて、籠もってばかりいないで、ちょっとはふらふらするぞ。歩くって、人間の基本だよな。否、人間だけじゃなくて、動物の基本であろう。
なんたって、「動く物」なんだから。