『東京新聞』の3月19日朝刊に「なりたい職業1位〈会社員〉」という記事が載っていた。わたしはこの見出しを見て、一瞬なんのことか飲み込めなかった。記事を読んでみると、つい最近調査した、小中学生のなりたい職業で一番多かった回答が「会社員」だった、ということのようだ。ふ〜ん。
つまり、いまの子どもの夢は「サラリーマンになること」というわけだ。うーん、そうなのか。野球とかサッカーとかのスポーツ選手でもなく、幼稚園の先生でもなく、医者や弁護士でもなく、学者でもなく、会社員かあ。
これはつまり、いまの大人がそう望んでいるということの反映でもあるのだろうなと思う。ニュースでは、自営で営業している食堂や飲み屋が次々と閉店に追い込まれている様子や、フリーランスも仕事が減って困っているというようなことが流されている。そういうニュースを見ていると、やっぱり会社に所属している方がいいよね、と思うということになるのだろう。
それとも、ただ単にこれまでは自宅で見ることのなかった「会社員」=「父親}の姿を、在宅勤務の普及のおかげで見る機会が増えて、それで「会社員」という答えが浮かんできただけなんだろうか。
ところで、これは日本特有のことなのだろうか。それともコロナ禍に見舞われている世界中の国でも同じような傾向が見られるのであろうか。気になるなあ。どうなんだろう。
わたしの予想は、これは日本の子どもたちに特有な傾向であって、他の国の子どもたちの将来なりたい職業の1位が会社員、ということはないに違いないと思う。ほんとのところ、どうなんだろう?
(ラクな職業として会社員を選んだわけじゃないと思うけど、サラリーマンも気楽な稼業じゃないよ)