だいたいは日々のなんでもないお話

日々の記録というか、忘備録。本が好きです。

コロナ禍のなかで学生や子どもたちは

わたしは、内田樹(うちだたつる)さんのサイトをときどき覗いて、書かれていることを読むようにしている。もちろん本もたくさん出されているので、本も買って読んでいるのだが。

最近、内田さんの下記の文章を読んで考えさせられた。多くの大学で授業がオンラインになったことは、知り合いの、大学で教えている人から聞いて知ってはいたのだが、内田さんによると、この度のオンライン授業のおかげで、「授業が始まってからしばらくして落ちこぼれていく学生が、これまでの教室に集まっての対面の授業のときに比べて少なくなった」というのである。それは、これまでの教室での授業では学生はひとかたまりのものとして見られていたけれども、オンラインになると、一人ひとりに個別にフォローの目が届くようになったからだというのである。つまり学生が、授業の中で自分の居場所がちゃんとあるということを感じるということなのだろう。詳しくはぜひ内田さんの文章に当たって欲しいのだが、だいたいそういうことだと思って間違ってはいないと思う。

 

 

ところが一方、高校生以下の子どもたちはどうなのであろうか。ニュースによれば、なんと自殺した子どもたちが増えているというではないか。内田さんもそのことについても述べられている。子どもたちにとっては、コロナ禍で友達とつながる楽しみがほぼ全て奪われてしまったのだ。これはかなり深刻なことだろう。

この事実に対して、小学校、中学校、高校はどう対処したらいいのであろうか? すべてをコロナのせいにして、何も対処しないというのでは子どもたちが救われないのではないか。

友達とのつながりの中で得ていた自分の居場所が、コロナ感染防止対策の中で得られなくなったのであれば、それに変わる何かを考えなければいけないのではないだろうか。特効薬はないかもしれないが、授業の中でひとりひとりが自分を認められるような授業をぜひ実現できてほしいと願う。