だいたいは日々のなんでもないお話

日々の記録というか、忘備録。本が好きです。

ていねいに食べる

「ていねいに食べる」などというタイトルで何かを書こうとしているのであるけれど,じつをいえば,わたしは若い頃はまったくていねいに食べることなどしていなかったのだ。わたしが若い頃にいちばん良く食べたものといえば,インスタントラーメンである。インスタントラーメンを食べることがていねいでないと言っていいのかどうかはわからないのであるが,とにかく当時のわたしは,食べることにていねいであろうなどとは考えたこともなかったことだけは確かである。

が,もうインスタントラーメンは,まったく食べていない。しかしラーメンは好きなので,ラーメン屋さんや中華料理店のラーメンは今でもときどき食べている。

 

わたしが今,食べることでていねいにしたいと思っていることは,なるべくならば,食材に,それ以外のものが入っていないものを食べたいということである。そして,できることならば,その原料がどこからどのようにして来たものであるのかがわかっているものが食べたいと思うのである。

 

この時期,もうすぐバレンタインデーということで,街にはチョコレートがそこここで売られている。このチョコレートにしても,たとえば,わたしは,このようなチョコレートを選択して食べたいと思っているのである。

「森へのチケットチョコレート」というのは,チョコレートの原料である,カカオを,単一に育てるのではなく,いろいろな植物を森のように育てている,その森の中でカカをも育てるという,森林農法で栽培されたカカオからつくられたチョコレートという意味なのである。

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いまあるチョコレートの多くは,こういう農法ではなく,場所によっては,森を伐採して,平地にし,そこにカカオだけを植えて育てるというやり方でつくられている。このほうが手間がかからず,大型の機械を使って,安く大量にカカオが採れるというわけである。

しかし,そうやってつくられた農地は,毎年同じものだけを育てるので,土が疲弊するのである。そうなってくると,カカオの育ちも悪くなる。でどうするかというと,化学肥料や農薬が大量に必要になるのである。

ていねいに食べることを目指しているわたしとしては,できることならばそういう農法で育てられたカカオからつくられたチョコレートは食べたくない。

 

最近まで,ここに紹介したような,森林農法で,肥料や農薬を使わないで育てられたカカオというものがあるということを,わたしは知らなかったのである。が,そういうことを知った今は,できるならばそのようなチョコレートを食べたいと願うのである。

これが,今のわたしの「ていねいに食べる」ことの一つの選択である。

 

もし以前のわたしと同じように,このようなチョコレートがあることを知らなかった方がいたら,ぜひもっと知っていただきたい。このようなチョコレートを選択して食べる人が増えたならば,もっともっとこういうチョコレートが世の中に出回って,買いやすくなることであろう。それはわたしにとって,とても喜ばしいことである。