だいたいは日々のなんでもないお話

日々の記録というか、忘備録。本が好きです。

『イミダス』『知恵蔵』休刊

以前,このブログで,2007年上半期(1〜6月)の出版物販売金額が昨年に比べて減っているということを書きました。
http://d.hatena.ne.jp/foldingkayak/20070811/1187403878

「なぜ本が売れなくなってきているんだろうか?」というのは,わたし自身もここ何年も考え続けている問いです。

さて,昨日の『日本経済新聞』(夕刊)に,
「『イミダス』と『知恵蔵』休刊へ」
という記事が載っていました。
この本は,『現代用語の基礎知識』(自由国民社)とともに,百科事典の最新時事用語版というべき役割を持った事典で,就職試験の勉強などにはなかなか役に立っていたのではないかと思われます。
現代用語の基礎知識』は,この3誌の中でも老舗で,戦後まもなく刊行されてから,この種の事典としては唯一のものだったと思います。そこに,1986年に『イミダス』(集英社)が,その3年後の1989年に『知恵蔵』(朝日新聞社)が出てきたのです。それからほぼ20年で,『イミダス』と『知恵蔵』はその役割を終えたというわけですね。

ネットでかなりのことが調べられる今となっては,フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』にその役割を奪われたということでしょうか。特に早さを求められる情報については,1年に1回の発行ではもう追いつかないということもあるのでしょうね。

ところで,2誌が休刊を決めたのは,販売部数が落ちてきたからでしょうが,では,いったい販売部数が何部になったから休刊を決めたと思いますか?
ちょっと予想してみませんか。
値段は,『イミダス』が税込2650円,『知恵蔵』が税込2500円です。(ちなみに,『現代用語の基礎知識』は税込2500円です)2500円として計算してみますと,売上は,10万部で2億5000万円です。材料費を除いた利益が40%あるとすると,10万部で1億円です。5人の人間が1年間かかりっきりとすると,その人件費だけで5000万円くらいかかりますね(集英社や朝日新聞社ですから,もっとかかるかもしれませんが)。それに広告も大々的にやるでしょうから,広告費5000万円とすると,10万部でとんとんというところでしょうか?(利益率や担当の人数など,まったくの想像なので,かなりあてにならない予測ではありますが)

いかがですか?
10万部を切りそうなので休刊に踏み切ったのでしょうか。
それとも,5万部くらい?
それとも,20万部を切りそうだから?
あなたはどう思われますか。
答えは,後日書き込みますので,ぜひ予想を立ててみてください。


wikipediaの記事は以下の通りです。
『イミダス』→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%80%E3%82%B9
『知恵蔵』→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E6%81%B5%E8%94%B5
現代用語の基礎知識』→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E7%94%A8%E8%AA%9E%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98